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ひろしまかがり灯の祭典

ひろしま「かがり灯」の祭典の開催に当たり、メッセージをお送りいたします。

1945年8月6日、ここ広島の地で、一発の原子爆弾により、一瞬にして十数万ともいわれる貴い命が失われました。一命をとりとめた方々にも、筆舌に尽くし難い苦難の日々をもたらしました。
原子爆弾によってもたらされた人々の苦しみは、二度と繰り返されてはなりません。「核兵器のない世界」の実現は、唯一の戦争被爆国である我が国の変わらぬ使命です。

「核兵器のない世界」の実現に向け、世代や国境を越えて核兵器使用の惨禍やその非人道性を語り伝え、被爆の実相への理解を促す努力を重ねてまいります。また、高齢化が進む被爆者の方々に寄り添いながら、今後とも、総合的な援護施策を推進してまいります。

いま、世界はロシアによるウクライナ侵略や大量破壊兵器の使用リスクの高まりという未曽有の危機に直面しています。
我が国は、唯一の戦争被爆国として、「核兵器のない世界」の実現に向けた国際社会の取組をリードしていかなければなりません。

現在ニューヨークで開催されているNPT運用検討会議や、新たに立ち上げる「核兵器のない世界に向けた国際賢人会議」、さらには来年開催するG7広島サミットなどを通じて、核軍縮に向けた国際的な機運を高めてまいります。

皆様の平和への活動、世界への発信は大変意義深いものであり、恒久平和の実現に大きな力となることと期待しております。

結びに、ひろしま「かがり灯」の祭典の御成功と、皆様の今後ますますの御健勝と御多幸をお祈りいたします。

内閣総理大臣 岸田文雄