ひろしま「かがり灯」の祭典の開催に当たり、メッセージをお送りいたします。
1945年8月6日、ここ広島の地に投下された原子爆弾により、十数万ともいわれる貴い命が失われました。
街は焦土と化し、人々の夢や明るい未来が容赦なく奪われました。
原子爆弾が人々にもたらした苦しみを、再びこの世界の誰かが経験することがあってはなりません。
「核兵器のない世界」に向けた国際社会の取組を主導することは、唯一の戦争被爆国である我が国の使命です。
本年が被爆八十年にあたることも踏まえ、唯一の戦争被爆国として、被爆の実相の正確な理解を、世代と国境を越えて一層促進してまいります。
高齢化が進む被爆者の方々に寄り添いながら、保健、医療、福祉にわたる総合的な援護施策を推進してまいります。
皆様の平和への活動、世界への発信は大変意義深いものであり、恒久平和の実現に大きな力となることと期待しております。
結びに、ひろしま「かがり灯」の祭典の御成功と、皆様の今後ますますの御健勝と御多幸をお祈りいたします。
内閣総理大臣 石破茂